小児用肺炎球菌ってなぁに?
ヒブと並んで、小児の細菌性髄膜炎、喉頭蓋炎、菌血症といった侵襲性感染症の原因菌です。
集団生活が始まるとほとんどの子どもが持っているといわれる菌で、症状がないまま菌を保有(保菌)して日常生活を送っている子がほとんどです。
感染経路
日常生活範囲内のどこにでも存在する菌です。
症状
風邪や胃腸炎のような症状で始まるため、早期診断が難しいです。
肺炎球菌が入り込んだ場所により、細菌性髄膜炎、肺炎、中耳炎、菌血症などを引き起こします。
特に2歳以下の子供が重症化しやすく、重い後遺症が残ったり、命に関わることもあります。
ヒブが原因のものと比べると髄膜炎の頻度は低いですが、かかると死亡率も後遺症が残る確率も高めです。
治療法
抗生物質に対する耐性菌が増えているので治療が難しいようです。
ワクチン接種により、重篤な肺炎球菌感染症にかかるリスクを95%以上減らすことができると報告されています。
予防接種
定期接種の一つで皮下注射の不活化ワクチンです。
接種開始時期によって回数が異なります。
生後2ヶ月〜7ヶ月未満
初回免疫のために4週以上の間隔で3回。
3回目は生後12ヶ月未満までに完了する。
3回目接種後60日以上あけて、標準12ヶ月〜15ヶ月の間に追加免疫1回。
7ヶ月〜12ヶ月未満
4週以上の間隔で2回。
2回目接種後60日以上あけて、生後12ヶ月以降に追加免疫1回。
1〜2歳未満
60日以上あけて2回。
2〜6歳未満
1回。
副反応
発熱、接種部位の赤み、腫れ等がみられますが、重篤化することは稀です。